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岡山未成年後見支援センターえがお 設立趣旨書

 悲惨な児童虐待の事件が後を絶たない状況の中で、平成24年4月施行民法第840条第3項の改正により、法人においても未成年後見人に就任しうることが、明示的に定められました。
 これは、個人の未成年後見人では対応できない虐待、困難事例等に対する受け皿を創設する趣旨であると解されているところ、岡山県では従前から、高齢者や障害者の支援に関して、平成15年頃創設された岡山高齢者・障害者権利擁護ネットワーク懇談会(通称岡山ネット懇)が、平成17年1月に特定非営利活動法人岡山高齢者・障害者支援ネットワ ークを設立し、成年後見人の受け皿として、全国でもトップの実績をあげ、また、平成1 8年4月高齢者虐待防止法施行後には、高齢者虐待専門職チームを立ち上げ、県内14市 6町と委託契約を締結し、全国でもトップの実績をあげてきたことから、このたびの同改正法の趣旨を受け、児童虐待、困難事例における未成年後見の受け皿の創設にも関与すべきであると考えるに至りました。
 ひとつの家族に、高齢者、障害者、児童の問題が重なり合う複合問題の困難性は、到底個人の尽力だけでは対応しきれず、基盤の堅固な専門職法人によりチーム対応することが、児童の権利擁護において、大きな意義を有すると確信することから、未成年に関する法人後見をめざし、ここに特定非営利活動法人を設立いたします。     
                                             平成24年8月17日

設立代表者 竹内 俊一


岡山未成年後見支援センターえがお 設立までの経緯


 岡山県においては、平成15年2月に高齢者や障がい者の支援に関わっている異業種の連携を模索して、岡山弁護士会、リーガルサポート岡山県支部、岡山県社会福祉士会等が集まり、任意団体である岡山ネット懇が結成されました。この組織は会員登録は行なっていませんが、メーリングリスト登録人数は約640名にのぼり、情報交換等を行っています。
 現在では、弁護士、司法書士、行政書士、税理士、社会保険労務士、社会福祉士、精神福祉士、医師、保健師、建築士、ケアマネージャー、各市町村職員、各市町村社協等あらゆる職種が集まり、毎月1回「なんでも相談会」や「青年後見制度基礎講座」を開催しています。
 また、年4回県下各地で「巡回なんでも相談会」や「青年後見制度基礎講座」を開催しています。その中で、障がい者や子供の問題もテーマに掲げ研鑽に努めています。そして、平成20年9月に困難を抱える子供への法的支援と福祉的支援を行うことを目的に「特定非営利活動法人子どもシェルターモモ」の設立がなされ、岡山ネット懇のメンバーも加わり活躍しています。
 現状においては、子ども、障がい者、高齢者の虐待の連鎖も生じており、このネット懇の名称は、「岡山高齢者・障害者権利擁護ネットワーク懇談会」ではありますが、子どもの権利保障にも取り組むべきであるとの会員の声もあり、岡山ネット懇のメンバーを母体として未成年後見に取り組むこととなったものです。

      設立総会では多くのメディアの取材がありました。
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